『李村(スモモムラ)』詩:矢口哲男 / 画:石田尚志

ゆくへなき者よ、真夜中の夢の切り口からは、死が白砂のように流れ出して河口にそそぐ。——本文より

本作品は、2015年に横浜美術館で開催された映像作家である石田尚志の初の大規模個展「石田尚志:渦まく光」に合わせて、石田尚志がかねてから深い交流を続けてきた沖縄の詩人・矢口哲男と、石田の色鮮やかなドローイングで織りなされる珠玉の詩画集を、限定部数で刊行したものである。10代の終わりに訪れた沖縄という土地は、石田の創作の出発点でもあり、また大切な出会いのあった場所。その頃に矢口に出会い、以降交流を続けてきた。石田のドローイングアニメーションを彷彿とさせる生き生きとした稜線のドローイングと、読むごとに深みを増す矢口の言葉が、大胆なデザインに寄って一冊へと紡がれていく。巻末には石田による直筆のドローイングのかけらが一冊一冊についている、特別な詩画集。

矢口哲男 Tetsuo Yaguchi
1950年東京生まれ。78年に奄美大島に移住。88年に沖縄に移転。著作に『假に迷宮と名付けて』(山之口貘賞)、『はるみずのうみ』(吉増剛造・與那覇幹夫・他との共著、すべて矢立出版)、『オンザビーチ』(花田英三との往復書簡集)など。沖縄の同人詩誌「EKE」で詩の発表を続けている。

石田尚志 Takashi Ishida
画家/映像作家。1972年東京都生まれ。1990年より本格的な絵画制作、92年頃より映像制作を始める。以降、愛知芸術文化センターオリジナル映像作品《フーガの技法》(2001)、横浜美術館での滞在制作作品《海の壁-生成する庭》(2007)等で注目を集める。2007年に五島記念文化賞美術新人賞受賞。多摩美術大学准教授。

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